2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

柳田国男著「遠野物語」角川ソフィア文庫

文学的に面白いというよりも、これを残したという価値が素晴らしいと思う。河童の下りとか、マヨイガとか色々面白いけどね。これがなかったら折口信夫の研究もどうなっていたかわからなかったし。新版 遠野物語 付・遠野物語拾遺 (角川ソフィア文庫) [ 柳…

野村美月著「文学少女と慟哭の巡礼者」ファミ通文庫

もう、ストーリーはどうでもよくなってきた。宮沢賢治は面白いけどね。 ひたすら文学少女、遠子さんの教えを請いたい。謎解きよりも文学講義の方が面白いっす。 琴吹派もいるらしいけど、このシリーズは遠子さんでもっているし、遠子さんがいるだけで素晴ら…

野島けんじ著「君が望む永遠」MF文庫

ゲームのノベライズが難しいなと改めて考えさせられた作品。というか、君が望む永遠というゲームは各キャラクターの選択ができるというゲームなのだから、完全に小説化するのは不可能なんですな。ジレンマである。君が望む永遠〈3〉 (MF文庫J)作者: 野島けん…

佐藤大著「脳Rギュル3」ガガガ文庫

今回のはややいまいち。エログロさが足りない。次回に期待……と思っていたら、これで完結なんですね。やや残念。脳Rギュル 3 ~ソラと耳にルルとパラソルに囁くカゲ~ (ガガガ文庫)作者: 佐藤大,夢野久作,わんぱく出版社/メーカー: 小学館発売日: 2008/08/20メ…

宮沢賢治著「宮沢賢治詩集」新潮社

自然の描写が素晴らしい。幻想世界と科学の見事な融合、童話よりも高度な賢治世界が覗けます。新編 宮沢賢治詩集 (新潮文庫)作者: 宮沢賢治出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1991/08/01メディア: 文庫購入: 9人 クリック: 45回この商品を含むブログ (54件) を…

太宰治著「思ひ出」全集より

読んでいると何故か自分の幼少期の思い出とリンクしてくる不思議な感覚が味わえる作品。とにかく太宰は文章が上手い。昭和文学全集 第5巻: 川端康成 岡本かの子 横光利一 太宰治 (昭和文学全集 5)作者: 川端康成,横光利一,岡本かの子,太宰治出版社/メーカー:…

ディック著「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」ハヤカワ文庫

全編を貫くテーマ、及び最初の紹介部分が面白い。 SFなんですが、金がない金がないと愚痴をこぼしている辺りがユニーク。アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))作者: フィリップ・K・ディック,土井宏明,浅倉久志出版社/メーカー: 早…

道尾秀介著「向日葵の咲かない夏」新潮社

感情移入できなかった。ミステリーとしてもいまいち。向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)作者: 道尾秀介出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/07/29メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 164回この商品を含むブログ (304件) を見る

エーコ著「薔薇の名前」東京創元社

とにかく読むのに時間掛かったけど、とにかく面白かった。 アンチミステリーの大傑作。最初の方は読みにくいかもしれないけど、ラストにかけての謎時のシーンは本当に読んでいて高まる。素晴らしい作品。薔薇の名前(下) [ ウンベルト・エーコ ]ジャンル: …