東京するめクラブ著「地球のはぐれ方」文藝春秋
前回「津軽」を紹介したんで、引き続き文学者による紀行文を。かなりテイストは違いますが。
東京するめクラブの名称は、隊長の村上春樹が「たいしたもんじゃないですけど、くちゃくちゃ噛んでいるうちに、なんかそれなりの味が出てくれるのでは……」という高邁な思想を掲げて(爆)定めたものだそうです。正直、微妙な観光地ばかりを紹介してくれます(ハワイは違うか)。
第一章は魔都、名古屋。名古屋の変な観光地、スポットをひたすら紹介するだけでなく、どうしてこんな街になってしまったのかを社会学的、文化人類学的に(?)スパッと解明してくれます。まあ、あくまでも「的」だから難しいことはなく気軽に読めるし、そこいらで売っている具体的な観光ガイドよりもずっと本質的で役に立ちます。自分は江ノ島や名古屋を回るときにこれを参考にさせていただきました。
村上春樹ってエッセイ面白いっすよね。なんか、名古屋に●ブホテルが多いからって(デブホテルに非ず)、回転木馬とか、ウォータースライダー(!)付きの●ブホテルを紹介してたんですけど、文章読んでて爆笑しました(いや、この箇所は生憎自分の名古屋観光には参考にしなかったけどw)。そんなわけで、旅行好きな方にはよりディープに現地を回る手段を教えてくれる素晴らしい本なので、一家に一冊どうぞ。
でも、江ノ島丼は普通に旨いと思うんだけどなぁ。
- 作者: 村上春樹,吉本由美,都築響一
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/11/10
- メディア: ペーパーバック
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