福島横断の旅 前編

 ゴールデンウィークの福島紀行を今更書きます。

 新宿始発の日光1号に乗って下今市下車、普通列車鬼怒川温泉に移動し、あとは快速マウントエクスプレス号でひたすら喜多方まで。非常に快適な列車の旅を満喫し、目的地に到着した。


 まずは定番の喜多方ラーメン喜多方ラーメン発祥の店と言われる源来軒を訪問。店内はわりと賑わっていて、二階に通された。

 味は定番の喜多方ラーメンといった感じ。いたってシンプルな、飾らない魅力。使っている水が美味いとラーメンも美味くなる。

 そして喜多方と言えばもう一つ、日本酒である。

 大和川酒蔵の北方風土館。こちらはかつて酒蔵として営業していたのを改造し、無料の酒文化紹介施設として酒の販売、ホールの貸し出しを行っている。行ってみるとちょうどガイドによる丁寧な案内があって、江戸時代から続く酒造りの文化を教えてくれた。
 喜多方の町はかつて大火があり、その際に燃え残ったのが蔵であったため、その後の街作りに蔵を大量生産し、酒蔵だけでなく寺院にまで蔵を用いた。そのため、現在でも川越のような蔵造りの街並みを見ることが出来る。喜多方が川越と違うのは、後者は都市づくりの一環として蔵造りの街並みを制度的に用いたのに対し、前者は建物の実用性を意識して蔵を導入したという点だろう。どちらも魅力的な街並みが健在である。
 大和川酒蔵は江戸時代から続く蔵が残っていて、こちらはその大火の際に焼けなかった建物である。時代毎に酒蔵を作っていき、現在酒造を行っているのはその地から少し離れた地だが、ここでは酒の販売・試飲を行っている。「純米」「大吟醸」などの日本酒用語も解説してくれた見学ツアーのあと、様々な酒を試飲することができた。「酒星眼回」はなかなか面白いネーミングだ。「カスモチ原酒」はすんごい甘かった。この酒蔵を代表するブランド「弥右衛門」の辛口を購入して酒蔵を後にした。

 快速あいづ号は「あかべぇ」のイラストが入った485系仕様である。ただし、ゴールデンウィークの最終日だったので車内は超混雑し、大量の座れない乗客がデッキ部分で悶々としていた。
 東北本線で福島に移動、土湯温泉行きの福島交通バスに乗車し、終点下車。途中にあった気になるバス停を下に挙げます。

(1)権の守    ごんのかみ
(2)白家     はっけ
(3)侭の上    ままのうえ

 終点下車後、それなりに賑わっている温泉街を通り抜け、町の外れまで来た。地図を見るとどうやらここで合っているようだし、実際看板も出ているのだが……。これ(↓)は一体どういうことなんだろうか。

思わず看板の前で立ち止まってしまった。


中編に続く。