2009-10-12 飴村行著「粘膜蜥蜴」角川ホラー文庫 読書 これは今年読んだ本の中で一番の面白さである。 前作の粘膜人間は単なるエログロ小説であったが、今回は様々なストーリーが錯綜し、最後に収斂し、得体の知れない感動を大いに引き寄せる大作となっている。 あっぱれとしか言いようがない。 まずはこの想像力に屈服。前作よりもカオス加減は控えめになったものの、物語的魅力は最大限に引き出された。 夢野久作の再来と言っていいだろう。21世紀の変格ミステリーの一翼を担う、見事な作品の登場だ。これを読まない手はない。粘膜蜥蜴 (角川ホラー文庫) [ 飴村行 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 文庫・新書 > 文庫 > その他ショップ: 楽天ブックス価格: 734円