ドイツ・ビアライゼ(1−1)出発


 オーストリアはドイツ語でオー(ウムラウト)スタライヒと発音するので、まずオーストラリアと間違えようがないのだが、日本語表記にするとどうしてもややこしくなる。ウィーン空港では自虐ネタというかなんというか、「オーストリアにカンガルーはいません」Tシャツが売られていて、やっぱりみんな間違えるんだなあ、と実感した。そんな僕の勘違い話といえば、行きのオーストリア航空内で出た水に、なんか「エヒツェン」とドイツ語っぽく書いてあったので、果たしてこれはどういう意味だろうかと自問した挙句、ようく容器を見てみたら、福井県原産のミネラルウォーターだったというオチ。ああ、ECHIZENって越前のことなのか。こう書くとやたらかっこいいじゃないか。今度から福井県のことを、親しみを込めて「エヒツェン」と呼ぶことにしよう。
 さて、ドイツ渡航である。昨年はルフトハンザでフランクフルトまで一本だったが、今回はオーストリア航空を用いてウイーンで乗り換え。ウイーンからはルフトハンザの比較的小さい飛行機が僕をミュンヘンへ誘ってくれる。ちなみに、「ビアライゼ」というのはビール旅行ということだ。まあ、ビールのみが目的というわけでもないのだが、多分ビールの話題が多くなると思うので、仮にそういうことにしておきたい。行きの航空機内でもビールを飲むことができた。
 ルフトハンザはさすがルフトハンザだった。客室乗務員が避難装置等の説明をする際、オーストリア航空は下手なCGの映像を見せるだけにとどまるが、ルフトハンザはシートベルトの模型やら酸素マスクの模型を多用し、ジェスチャーで誰でも理解できるような説明を”魅せて”くれる。このときの振る舞いがとても洗練されていて、またひとつルフトハンザの株が上がってしまった。やはり、ドイツへ行くなら是非とも乗りたい航空会社である。ウイーンからミュンヘンまではあっという間、僕と連れの後輩はミュンヘン国際空港に降り立った。