外湯めぐり(7)六番湯・目洗いの湯

 実は昼間のうちに土産物屋のおばちゃんからいろいろ情報を聞き出した。まず、六番湯は九番湯についで渋温泉を代表する外湯とのこと。それ以外はやはり平日ともなると来客が少ないため、お湯に入らない人が多いと必然的にお湯が熱くなってしまう。外湯を独占して入るのは気持ちいいが、平日に渋温泉へくるとそういう苦労があるのか……。あと、午後三時くらいはまだ早くて地元の人が外湯に入ってこないのだが、もう少し夕方になるとお湯も熱くならなくなるとのこと。もうちょっと時間がたてば、四番湯に再チャレンジするのもいいかもしれない。そんなことを考えつつ、おばちゃんが目玉の一つと言っていた六番湯へ足を運んだ。


 
 中に入ってみると、木造の建物に他の外湯よりも広めの浴槽が広がっていて、お湯にはモロモロの白い湯の華が多量に舞っている。ここは広いのでうめるための水道蛇口も二カ所設置されている。
 これはなかなか素晴らしい。名前の通り目の病に効くお湯らしく、ついでに肌もきれいになる美人の湯でもあるらしい。目に効くといえば福島県の微温湯温泉が僕の中ではホットであるが、ここも非常にいい湯だった。確かに、今まで入ってきた中では最も観光客向けの外湯と言えるかもしれない。